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切り抜き詳細

発行日時
2012-8-23 9:06
見出し
伴走で“ロンドン”へ 春日町出身の近藤さん パラリンピック
リンクURL
http://tanba.jp/modules/people/index.php?page=article&storyid=837 伴走で“ロンドン”へ 春日町出身の近藤さん パラリンピックへの外部リンク
記事詳細
 いざ、 ロンドンの舞台へ―。 丹波市春日町柚津出身で、 日本大学経済学部助教の近藤克之さん (30) が、 8月29日から英・ロンドンで開催されるパラリンピックの陸上競技100メートル、 200メートルの日本代表、 天摩由貴選手 (日本大学文理学部4回生) の伴走者を務める。 天摩さんは目が不自由で、 「全盲クラス」 にエントリー。 現在、 100メートルで世界ランク5位、 200メートルで同4位につけており、 近藤さんは、 「大学入学時から 『ロンドン』 を目標にしてきた。 メダルもねらえる」 と話し、 競技場で選手と同じスタートラインに立つ。 23日にロンドン入りする。  近藤さんは、 春日中学校時代から陸上を始め、 社高校、 日本大学文理学部体育学科に進み、 短距離選手として活躍した。 引退後は同大学院に進み、 日本女子体育大助手、 日本大学体育学科助手、 同助教をへて現職。  同大体育学科助手をしていた2009年4月、 天摩選手が入学。 伴走者を探していたところ、 近藤さんに白羽の矢が立った。 選手として、 どのくらいの力があり、 どのくらいの練習が適当かを探るところからのスタートだった。 また、 競技することから離れていた自身の体づくりも始めた。  体育指導においては、 「自分や上手な選手を使って手本を示す 『模倣』 が基本」 (近藤さん) だが、 視覚障がいのある選手にはそれができない。 このため、 天摩選手の動きを分析し、 点字のように凹凸のある 「線画」 や関節が曲がる人形に触れさせるなどして、 改善点や理想的な関節の動きを伝える工夫をした。  ただ、 過去に障がい者の指導法が研究材料として取り上げられてこなかったため、 「自分が指導してきたことやトレーニングメニューが正しいかどうかは分からない」 と話す。 学生でもある天摩選手には、 自身がやってきたことを研究成果としてまとめ、 公表するよう指導しているという。 「これまでの過程を示すものとしては、 結果がすべて。 そういう意味でもロンドンは集大成となる」 と力を込める。  選手と一緒に走る自身の体調管理も重要。 「選手、 日本チームに迷惑はかけられない。 選手のつもりで調整し、 走る」 と意気込む。 【天摩由貴選手】青森県出身、 22歳。 2010年12月から12年3月までの間に出場の条件となる標準記録を突破し、 過去の実績、 世界ランキングなどが総合評価され、 7月にロンドン行きが決定した。 2010年の広州アジアパラリンピック競技大会の200メートルで優勝、 100メートルで4位に入るなどの実績がある。 パラリンピックで、 全盲クラスの選手が短距離に出場するのは日本で初めて。 自己ベストは、 100メートルが13秒57、 200メートルが27秒94。 いずれも日本記録。