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切り抜き詳細
発行日時
2017-10-15 9:00
見出し
久闊を叙す
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=5142
記事詳細
時々思い出すけれど、なかなか会えない友、合わなくても別に日常とはさほど関係ないが、というような友人が誰にでもある。年賀状だけの友人もそ一つだろう。そんな友人の一人に会って来た。私とは一まわり若くて、その昔スイミングコーチをしていた頃の、マタニティコースの生徒。彼女はもともと幼稚園の先生。絵本好きが昂じて、手作り絵本の教室を持って何と三十一年。その頃のマタニティコースの友人たちとの交流も、その趣味を通じて続けている。 一昨年、フェイスブックでお互いを確認して以来、ようやく今夏当時の仲間で食事会をした。先日、彼女の手作り絵本の作品展の案内ハガキを貰ったので、今年は行かねばとメール。開催している喫茶店兼ギャラリーは午後二時からというので、その前に二人でランチ。二時間ほど、お互いの近況や、昔の仲間の消息を語り合う。 そのあと手作り絵本展を開催している「予約席」という名の喫茶店兼ギャラリーへ。マタニティスイミングに通っていて生まれた長女の記録から、その子が成人するまでの記録がすべて楽しい絵本になっていて懐かしい。 ギャラリーはおしゃれで、オーナーの五十代後半の女性はシングルマザー。人生の辛酸、喜怒哀楽をなめてきたひと。出されたコーヒーの味は淡白なのに深い。展示の他、ミニコンサートや映画会もやっているとか。黙ってコーヒーを飲むだけでなく、オーナーと客同士のコミュニケーションもできればという。久闊を叙し、なお新しい出会いもある一日だった。