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切り抜き詳細
発行日時
2017-9-3 9:00
見出し
キツネ
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=5104
記事詳細
春日町黒井で珍騒動が起きている。屋外に置いていた靴やスリッパがいつの間にか消え失せ、近隣の山の斜面に大量に散乱していたという。地元ではキツネの仕業とみているらしい。 アライグマやヌートリアの外来生物に押されて存在感が薄れ気味のキツネだが、日本人にとって古来、なじみの深い動物だ。たとえば宮沢賢治の作品。賢治ほどに動物が活躍する童話を書いた作家は知らないという篠山市の河合雅雄氏が、賢治の書いた童話や劇127編に出てくる動物を調べられた。 なんと158種類もの動物が登場。そのうちトップは登場回数5回のキツネだった。賢治の作品に出てくる動物は、賢治がよく知っていた親しい動物が中心だと河合氏は言われるが、キツネを身近に感じたのは賢治だけではなかろう。キツネにだまされたという話がかつて日本の各地にあったのは、その証左だ。 国が違えば、身近な動物は異なる。ロシアではクマが身近な動物の筆頭らしい。ロシア語通訳者の米原万里氏によると、ロシアの民話や民謡、ことわざに登場するクマの頻度は、日本のタヌキの比ではないという。 お国柄の違いだが、近年、丹波でもクマの出没が増えている。身近になるのはご免なので、クマには人里に出てこず、奥山で暮らしてほしいと願うのだが。(Y)