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切り抜き詳細
発行日時
2017-8-6 9:00
見出し
バイオマス丹波篠山理事長 髙橋隆治さん(篠山市垣屋)
リンクURL
http://tanba.jp/modules/about/index.php?page=article&storyid=685
記事詳細
「木づかい」あるまちに 本職は建設業。山の荒廃が地域課題になっていることは知っていた。チェーンソーを握ったこともなかったが、木を切ることが仕事につながるのではないかと、NPO法人バイオマス丹波篠山に参加したのが2010年。11年には環境省の事業採択を受けるための申請手続きを行った。その中で、木を切ることよりも、暮らしの中の様々な場面で木が使われる仕組みを作らなければ何も解決しないことに気づいたという。「ものすごく幅が広く、奥の深い分野。えらいことに足を突っ込んだなと」と笑う。 12年から精米機や黒豆選別機を改良した木質ペレット(木くずを粒状に固めたもの)を作る機械を稼働させ、軽トラック1台分の木材を搬出すると、1000円分の「里山券」2枚と“換金”できる木の駅プロジェクトを篠山市で始めた。 「父親が『これがうちの山やぞ』と教え、息子が木の駅への搬出を手伝う。それが思い出となって次の代に受け継ぐ」というストーリーを思い描く。その一方で、「林業で生計が立てられる林家を育てたい。農業と同じで、大規模専業と兼業でバランスが取れたら」と理想を語る。 里山券による地域商店の活性化、薪の製造販売による雇用の創出、子どもたちに向けた里山環境教育、様々な場面での木材の利活用―。やるべきことは多いが、「結局は人づくり。木を使う人、買う人、木のある暮らしのファンをつくりたい」と話す。 「木づかい」という言葉を使う。様々な場面で「木を使う」社会という意味と、「里山や環境を守るために何ができるのか、少し気を遣うだけで地域は変わっていくと思う」。46歳。