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切り抜き詳細
発行日時
2017-8-3 9:05
見出し
母を想う
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=5074
記事詳細
子どもたちが自立してから、夫婦ふたりの生活が静かに淡々と過ぎていく。仕事が忙しい夫の帰宅は遅く、夜はたいていひとりで簡単な夕餉を終える。そんな時、部屋に置いてあるふたつの鉢植えをよく眺める。 ひとつは、頼りないくらい細い木に青々とした可愛い葉っぱが10枚ほどついている名前も知らない木だ。鳥が種を運んだのか、いつの間にか庭のプランターの中ですっくりと立ち上がっていた。寒さに弱そうなか細い木だったので、冬が来る前に小さな室内用の鉢に植え替えて部屋に持ち込んだ。植え替えたばかりの頃は、葉が4枚ほどだったのが、今は10枚まで成長してくれた。 もうひとつは年賀のご挨拶にいただいた椰子の木みたいな南国を思わせる葉を持った木である。いかにも暑い国で強烈な陽を照り返していそうな葉である。正式な名前はこちらも覚えていない。 子どもたちがまだ小さい頃、長い休みになると夫の実家に帰省し、ひとりで暮らしている義母の部屋や庭に、活き活きとした緑や花が育っているのを見ては感心していた。なぜあんなによく育つのか、いつも不思議だった。最近は夜ひとりで過ごす時、部屋に自分以外の生きている何かがあると嬉しくて、つい目がいってしまう。ちゃんと葉っぱがついているかしら、水は足りているかな、少し大きくなってきたかなと、気にかかる。 義母は今日も植物たちの手入れをしているだろう。しばらく声を聞いていないなと、うちの鉢を見て、思い出している。 (土性里花・グループPEN代表)