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切り抜き詳細
発行日時
2017-2-26 18:00
見出し
柳ケ瀬ブルース
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4914
記事詳細
柳ケ瀬ブルースは、岐阜市内の繁華街「柳ケ瀬」を舞台にした五十年前の美川憲一のヒット曲。結婚してから数十年、買い物と言えば各務原市から電車で三十分のここへ出かけていた。義母の馴染みの洋装店もあり、そこで何度か洋服を誂えたりもした。 先日、久しぶりに柳ケ瀬を訪れた。私の初句集の取材をという中日新聞岐阜支局の記者から電話があり、柳ケ瀬の入り口にある新聞社を訪ねた。息子くらいの年代の記者のインタビューに色々と答えた。丹波の篠山に親戚があるとか、私が昔習っていた現代詩の先生を知っているとかの接点もあり、一時間のインタビューが楽しく、あっという間に過ぎた。その帰り、久しぶりに柳ケ瀬通りを歩いた。ほぼ八十パーセントにシャッターが下りている。かろうじて高島屋岐阜店が健在だが、客は私のような高齢者ばかり。その昔そぞろ歩いた柳ケ瀬の雰囲気は全くない。こんなことは、岐阜市内だけでなく、ほとんどの中小都市の現実にほかならない。 大手スーパー業界の進出で、それぞれの町や村に馴染んできた店はほとんど壊滅状態。そこへ行けば流行の品がほとんど揃い、値段も安い。そうなると、個々に生き続けて来た小さな小売店はやっていけなくなる。柳ケ瀬でもほとんどの小売商は撤退。たまたまそこが借り店舗でなく自宅であるお店だけが細々と商いを続けていた。地域のNPOが地域活性化のために色々とプランを立てている。高齢化社会の今こそみんなで街の賑わいを戻さなくてはと思うけれどなかなか難しそうだ。