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切り抜き詳細
発行日時
2017-1-12 18:41
見出し
1.秋祭りの味「鯖寿司」
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4864
記事詳細
はじめまして。田舎の平凡な主婦をしているおばちゃんです。ご縁があり、丹波地域の昔ながらの暮らしについて書かせていただくことになりました。 氷上郡(丹波市)で30年足らず、篠山市で30余年、“のほほん”と生きてきました。幼い頃は祖母と暮らし、嫁してからは姑と暮らし、私自身も昭和の20年代生まれ。そのせいか、昔ながらの暮らしが体になじみます。いつの頃からか、昔の行事や暮らし、祖母や姑、母が言っていたことの中には、人として大切な想いや願い祈りが込められていると感じるようになりました。 今は消えてしまったことや消えそうなことを、自分の子どもに伝えたい。その思いで書き溜めた拙文がコラムの土台になっています。こんなこともあったよね。あったんだ。そうかもね。とお目に留まれば幸いです。 さて、第1回目は、秋祭りの鯖寿司について書きたいと思います。収穫の秋はお祭り。秋のお祭りといえば、篠山では鯖寿司とあんころもちです。 若狭から京都への鯖街道は有名ですが、その街道は、篠山まで続いていたようです。若狭の方から来た塩鯖(近頃は、冷凍技術も交通も発達したので、焼津産の物が主流ですが)を酢でしめて、新米で炊いた寿司飯を棒状にして、その上に片身(鯖の大きさによっては、4分の1)をのせて、竹の皮で包みます。 お祭りの日、お客さんに振る舞ったり、親戚に配ったりします。「あんまり貧相なお寿司、作らんとってや」と姑は言いました。ハレの日の心意気です。 心意気もさることながら、「竹の皮」に注目したいと思います。「鯖寿司は竹の皮で包んでやらんとかわいそうや」とかたくなに今風の寿司皮を使わずにお寿司を作っておられた魚屋さんがありました。「竹の皮には殺菌効果があって悪うなりにくいし、息ができるからお寿司が喜ぶんや。冷蔵庫に入れて冷やしすぎたらあかんで」との言葉どおり、竹の皮は通気性があり、殺菌作用もあるようです。自然の抗菌シートと言えそうです。昔の人の知恵はすごいと改めて思いました。 * * * 〈竹の皮との付き合い方〉 竹の皮にこだわる魚屋さんは、「明日お寿司作ろうと段取りしたら、寝る前にたっぷりの水に浸けて軽う重しをしておいて置く。朝になったら、きれいな布巾で拭いてやると、ちゃんということ聞いてくれる」と、言っておられました。 2、3時間水に浸しても使えますし、急ぐときはお湯に浸けても大丈夫だとか。しかし、竹の皮と付き合うには、時間に助けてもらうことが大切です。使った後は、きれいに洗って乾燥させると、また使えます。おにぎりを包む、お皿に敷いてご馳走を盛るなど、それぞれの感性で使ってみてください。 (野口 歩)