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切り抜き詳細
発行日時
2016-10-23 9:00
見出し
たんば味本舗村上廣治商店代表 村上一郎さん(丹波市氷上町石生)
リンクURL
http://tanba.jp/modules/about/index.php?page=article&storyid=640
記事詳細
特産甘味を支える裏方 丹波市内の和菓子店を中心に菓子材料を販売する傍ら、自社製品も製造する村上廣治商店の代表。同社が手がける丹波栗、丹波大納言小豆、丹波黒大豆の加工品への依存度は高く、業界の黒子的存在。「うちは助けてもらってばかり」と謙遜するが、11月からの「ぜんざいフェア」のあんこの供給元でもある。 父が「◯二製餡所」として1950年に商売を始めた。信用金庫を退職して跡を継ぎ、75年に現在の社名に変更。98年に「味たんば本舗」として丹波産食材の加工部門を新たに設けた。「どこのお店も、1年分の品物を確保するのは大変。そこをお手伝いさせてもらっている」。 丹波栗の甘露煮、渋皮煮の蜜漬け、ペースト、黒豆煮ならパン用と菓子用で糖度を変える。大納言小豆になると、「糖度何%」「グラニュー糖を使って」と、各店の注文に応じ、最少1㌔ずつ単位であんこを炊く。「それぞれの店にこだわりがある。作り置きすると風味が落ちる。手間がかかって対応が大変な部分もあるけれど、できるだけ注文に答えている」。 「山南で取れた小豆と青垣で取れた物とでは皮の固さが違うので、JA丹波ひかみさんに分けてほしいと言っている。炊いたら違いが分かる」と話す。 「◯二」時代は氷上郡内に和菓子店が50軒ほどあったが、スーパーに並ぶ工場で作られた安価な品物に押され、激減した。「そこでより良いまんじゅうを作りたいと色々研究され、本格志向が強まった」と振り返る。 「若い人は研究熱心。秘密主義でなく情報交換もしているよう。うちも『もっとこうしたら』と教わることも多いですよ」と微笑んだ。72歳。