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切り抜き詳細

発行日時
2016-8-28 9:00
見出し
蛭(ヒル)にヨモギ
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4725 蛭(ヒル)にヨモギへの外部リンク
記事詳細
 滝で涼しさをと、奥飛騨の渓谷へ行った時のこと。渓谷に沿い四つの滝があり、それぞれ白滝、二見滝、紅葉滝、鶏鳴滝と名付けられている。滝道の入り口に「ヒルに注意!」「鹿に注意!」の看板。「熊に注意」はないので安心。山のヒルは木から降ってくるという話を聞いたことがあるので日傘を差した。どの滝も名前がなるほどうまく付けられたものだと感心しながら、涼しさを味わった。  さて帰りに道の駅に寄る。ふと夫の足元を見ると血が垂れている。「どうしたの?岩で滑ったときに怪我した?」と聞くと「どこも痛くないし、怪我もしていない」「でもその出血は普通じゃないよ」と慌ててティッシュを濡らして拭きとる。親指の横に丸い血のかたまり。「これよ犯人は、ヒル!」と思わず叫んで踏んづけた。「ヨモギが血止めに一番だけど」と見回すが無い。「大丈夫、そのうち止まるさ」と夫は平気な顔。急いで帰ろうと車に乗り込み、今度は自分の足元を見ると、白いズボンに血がしみ出している。「えーっ、何これ、私もふくらはぎをやられたみたい」。  帰るなり傷口を洗い、道端からヨモギを摘んできて、少し揉んで張り付けた。ヨモギの血止め効果はすごくて、ぴたりと止まった。ヒルに咬まれると、傷口がいつまでも痒いと聞いていたが、それもなかった。夫は素足にサンダル、私は少し短めのズボンだったのがいけなかった。あれだけ、どの滝にも「ヒル注意!」とかかれていたのに油断大敵。しかし生薬の原料でもあるヨモギの力に改めて感動。