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切り抜き詳細

発行日時
2016-7-14 8:48
見出し
無量山正覚寺(丹波市春日町中山)
リンクURL
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記事詳細
 静かな佇まいの旧大路村中山集落にある浄土宗の名刹。山門を登って振り向けば、集落の眺望がぐっとひらける。門をくぐると左手には鐘楼、前方に本殿が目に入る。さらに奥に進むと、有名な三尾山を借景にして立派な庭園が設えられている。そこには丹波市には珍しい水琴窟がうがたれている。この寺院の創建は江戸初期、四代将軍家綱の時代の1665年、諸宗寺院法度即ち檀家制度が制定されたあたりと思考される。  本殿入口の大きな梁に、数は少ないが迫力満点と言っていい立派な彫り物がある。狭い梁間に左上方を覗っている竜がいる。口をいっぱいに開け、銅線の髭を伸ばし、宝珠を握り、いらかを高く立てている。木鼻の左右には阿吽の唐獅子と獏が辺りを睨んでいる。また本殿の欄間3カ所に雲に遊ぶ天女が見える。但馬の光明寺にも見られる。この彫り物師の銘がある。氷上郡柏原町住、彫り物師八代目、中井権次正胤である。 元高校教諭 岸名経夫