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切り抜き詳細
発行日時
2016-6-9 11:43
見出し
娘たちへ
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4647
記事詳細
久しぶりにヘミングウェイを読んだ。あの若い頃、今日も暑くなりそうな朝靄の中、移動するために朝早く宿を出た灰色で白く輝く異国の街を想い出していた。 子どもたちは成人して、仕事や愛する人を見つけ、親元から旅立とうとしている。私たち未熟な親たちが手探りで戸惑いながら、口元まで生きる糧を運ぶ必要はなくなった。夫も24時間のうち4時間を通勤時間にかける必要もなくなった。 私たちは、とうとう自由になったのだ。親という観念から解き放たれ、最小の、出会った当初の2人という単位になり、お互いだけを見つめ合う時期についに戻ったのだ。今までは、神様からおあずかりした小さき人を大人として庇護していく、人間としての責任があった。でも、彼女たちが自分自身の道を自分で歩き出した今、私たちの役目は終わった。 小さき人たちよ。もう私たち大きな人を頼ってはいけない。すでに私たちは年老いてしまった。数歩先を歩いてきた者として、君たちに意見を述べることはできるかもしれない。しかし、精神的な支えになっても、君たち若者の水先案内人には決してなれない。インディアンの教えのように、同じ根を持っていても生き方が全く違っているのだから。自分たちの道は自分で作れ。 私たちは、神様からあずかった仕事をやり遂げ、静かに穏やかな夫婦だけの余生を送ろう。私たちだけの平和で凪のような毎日に舌鼓を打とう。若者たちに幸多からんことを願いながら。 (土性里花・グループPEN代表)