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切り抜き詳細
発行日時
2016-5-8 8:56
見出し
母の日
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4622
記事詳細
日本女子大学校の校長を務めた春日出身の井上秀。“朝ドラ効果”で改めてクローズアップされたが、女子教育に尽くした丹波出身者はほかにもいる。たとえば、青垣出身の公江喜市郎と春日出身の村上専精だ。▼公江は武庫川学院の創設者。イギリスの私学教育に感銘を受けた公江は、公立の学校長を辞して日本でも指折りの女子総合学院を築き上げた。武庫川女子大学の学寮の一つを、公江は、母親の名前「のぶ」にちなみ「能婦寮」と名づけた。母親のように勤勉で、つつましやかな女性を一人でも多く育てたいという思いからだった。▼仏教史学者の村上は東京大学の教授でもあった一方で、仏教精神に基づいた東洋女学校(現・東洋女子高校)を創立した。立派な僧侶の伝記にふれると、いずれも母親がすぐれていたことに気づき、やがて母親となる女子の教育の大切さを痛感したのがきっかけという。公江、村上ともに、その教育には「母親」がキーワードとしてあった。▼3児の母親でもあった井上秀は、「どんなに忙しくても我が子の教育は母親がしなければいけない」との旨のことを書いており、実際に有言実行したようだ。▼「私の着物は、幼い時から大学を出るまで、みんな母が縫ったものでした」という長女の言葉がその証拠。きょう8日は「母の日」。(Y)