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切り抜き詳細

発行日時
2016-4-7 9:18
見出し
優しさの道しるべ
リンクURL
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記事詳細
 私の夫曰く、篠山には「とびだし坊や」文化が存在している、らしい。ご存じ、とびだし坊やとは、多くは子どもをかたどり、車と子どもに対する注意喚起の意味を持って道端に設置してある看板のことである。以下はとびだし坊やに関する夫の個人的考察である。  種類は千差万別で、立体あり、有名無名キャラクターあり、抽象的、芸術的なものありで、実に地区ごとに個性的である。娘たちが小学生の頃、一緒に描いたとびだし坊や(坊やではなく女の子だった)が、何年も私たちの地区に置いてあった。娘たちが中学を終え高校生になり、大学生になって、篠山を出ていった頃も、彼女はそこに少し古ぼけた様子で笑いながら立っていた。  そんな多様なとびだし坊やの中でも突出した作品を輩出しているのは、篠山鳳鳴高校作のものである。鳳鳴高校に通う生徒さんは、手描きでとびだし坊やを作成し続けてきた文化の中で育ち、傑作が生まれる素地は十二分にあったのだろう。私の一番お気に入りは、燃えさかる火を背景に赤字で大きく「生きろ」と描いてある迫力の一品である。それに真正面から出会う度に「うん!生きるっ!!」と思わず心の中で強く答えてしまう。  夫は地域の繋がりが強いところにはとびだし坊やが多いという。地域が子どもを守るために既製品ではなく手描きでとびだし坊やを作る。それが当然のこととして文化となっている。とびだし坊やは健やかに育てよという、地域の優しさの道標なのである。 (土性里花・グループPEN代表)