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切り抜き詳細
発行日時
2016-3-27 8:39
見出し
丹波の森公苑の自然
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4585
記事詳細
丹波の森公苑内の施設で、月に一度の句会を十年やらせてもらっている。施設の周囲の山々の季節の変化や鳥の声をいつも感じていた。そこで三月の句会は、丹波の森公苑を吟行することに決定。 この日は雲一つなく晴れて、里山のコースを登り始めるとたちまち汗ばむ。あらかじめ幹事さんが下見してくれていたので、みんな安心してあとをついてゆく。コバノミツバツツジ(山つつじ)の群落があり、つぼみが膨らんでいる。日当りの良い所に一輪だけ開いていた。ウグイスのまだ少したどたどしい鳴き声も聞こえる。 二十分ほどで展望台に到着。少し霞がかかっているが、丹波市の氷上町あたりまで見渡せる。持参の弁当を開いて少し早い昼ご飯。雛寿司や金柑の甘煮など、手作りの美味しいものを分け合う。 この季節ならではの季語に「野遊び」というのがある。春の到来を歓びあって野に出て弁当を食べて一日遊ぶことだ。「俳句を詠むから吟行だけど、野遊びという季語も使えますよ」と少しだけレクチャー。山を下りてからは池へ。ひすい色の池の周りで榛の木の花や蒲の穂絮も発見、あちこちに鹿の糞も。丹波の森公苑の周囲では毎年、日本の国蝶でもあるオオムラサキが孵化する。そのための施設やここで受講するシニア大学卒業生が記念に作製した炭焼き窯、灰屋、ピザ窯などが点在していて、なかなかおもしろい。 午後からはいつものように吟行句を中心に句会。今日の気候、景色、見た植物や鳥など多彩な句材が詠まれていて、なかなか充実の一日だった。