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切り抜き詳細
発行日時
2015-10-11 9:05
見出し
蓼科(たてしな)の秋
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4399
記事詳細
紅葉は黄葉とも書き、紅くなるものと黄色くなるものがある。俳句では、銀杏黄葉、楢黄葉、櫟黄葉、欅黄葉など、いずれもコウヨウ、モミジと両方の読み方をする。 先週、高校のミニクラス会で蓼科へ行ってきた。三年前にも同じ宿に集まった。そのとき闘病中で来られなかった友人が今回は参加することができたのが何より嬉しかった。宿は自動車大手企業関連の施設で、広大な敷地にゆったりとしたコテージ、そして何よりも信州らしい白樺の点在する景色がすばらしい。白樺は少し黄葉し始めていて、紅葉やススキも混じって、いかにも秋の深まりを感じさせる。ひんやりとした空気が身体を浄化してくれるようだ。 今年は四月に高校卒業五十周年の集まりもあったが、気の合った者同士のミニクラス会はまた一味違い、言いたいことを言い合ったり、励まし合ったりできるのが何より良い。七十代まであと一、二年と迫り「正真正銘の高齢者になるんだけど、実感はないよね」と口々にぼやいたり愚痴ったり。 西は丹波、大阪、西宮から、東は名古屋、岐阜、三重、神奈川、東京、千葉から総勢二十八名が参集。二次会ではそれぞれの近況報告。二日目はゴルフや観光組に分かれ、爽やかな蓼科の秋を楽しんだ。最終日の三日目は、車山高原まで足を延ばす。標高二〇〇〇メートル近い高原をリフトで登り、色づき始めた紅葉や黄葉、ススキのなびく高原の景色に見入った。 何よりも次に元気で会えることを堅い握手で約束して、それぞれの帰途についた。