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切り抜き詳細
発行日時
2015-3-26 9:26
見出し
晩酌爺の孫はやっぱり、 晩酌女子!?
リンクURL
http://tanba.jp/modules/column/index.php?page=article&storyid=4191
記事詳細
明治生まれの祖父は、 晩酌で1合の燗を毎日呑むのが何よりも大好きだった。 丁寧に慎重に徳利に注ぎ、 大切に温める。 ギリギリまで注ぐから燗をすると膨張し受け皿にこぼれるのだが、 そのお酒ですら 「もったいない」 と手でピチャピチャとしてから、 顔に塗ってパンパンパン☆ 「ギョェ~、 毎晩やめてよぉ」 と家族がドン引きすることをしていた。 一方、 爺様はどこ吹く風で 「酒は百薬の長といって、 薬なんや」 とニカッと笑い、 心底幸せそうにチビチビやっていた。 そのおかげか爺様は80代までカブを乗りまわし、 達筆すぎる日記を付け続け、 93歳で大往生した。 先日、 丹波・篠山酒造組合主催の女性限定の日本酒のお勉強会&食事会に参加し、 そんな昔話をふと思い出した。 丹波に住むと、 たくさんの蔵元があるのに驚き、 うれしかった。 畑仕事を終え、 プッハー!のビールも大好きだが、 旬の肴でチビチビやるのがこれまた良い。 地酒にはビール時間とはまた違い、 まったりとした、 胃に染み入る静かな時間がお似合いだと勝手に思っている。 今回の 「丹波の酒を楽しむ会」 では五種の地酒を楽しみ、 蔵によって味わい深さが全然違うのに驚き、 「もっと色々楽しまないと丹波に住んでる人、 もったいないですよ~」 と叫びたくなるほど地酒の面白さも知った。 考えてみれば日本酒って何て趣深いもの。 これからの時期、 芭蕉のように 「扇にて酒酌むかげや散る桜」 みたく、 風流人ぽく晩酌女子をきどってみせませう♪ (古谷暁子・ブルーベリー農家)