子育て中の生活は子ども中心になりがち。「子どもから手が離れたら、あんなことをしてみたい」…。ですが、現実「子どもから手が離れたと思ったら、親の介護だった」という話を耳にすることもあります。ここでは介護予防について考えてみませんか。
今回は、柏原病院で看護師としての勤務経験を持つ二人の女性にお話を聞きました。笹倉弥生さんと松尾洋子さんは、様々な診療科で患者さんと接し、勤務の傍ら各種のケアについて学ばれました。そんなお二人が今、知ってほしいと語るのが「フットケア」です。
生活の中で、足を意識することは少ないかもしれません。デザイン重視の靴を履き、何となく爪を切る。その結果足の変形が起こり、巻き爪などのトラブルも起きてしまいます。若くから足に不安があると、高齢になった時に自力歩行が難しくなってしまうことも。
本来の足の形を保つために一番いいのは「はだし」だそう。お家の中や安全な野外ではだしになるだけでもフットケアになります。そして正しくフィットした靴を選ぶことも大切。
子どもの足はすぐに大きくなる為、靴は余裕を持ったサイズを選択することが一般的。でも、あまり大きすぎる靴も、足の変形を招きます。そこで正しい靴の選び方のポイントを教わりました。
履く時には、かかとをしっかりフィットさせてから、甲をきちんと固定しているかチェックすると良いそうです。手間はかかりますが、靴は脱ぎ履きの度に紐をほどき、結びなおすのが基本です。家族や自分に靴を選ぶときにも気を付けるといいですね。
爪の切り方も大切!巻き爪を防ぐ「スクエアオフ」とは
足の指は、体重を支えるため爪にかかる負担も大きいもの。指の形に添って丸く切る人が多いのですが、巻き爪の原因になることも。若い女性や男性にも見られる巻き爪は、痛みを伴う為自力歩行から遠のいてしまう危険性もあります。
正しい爪の切り方は「スクエアオフ」。白い部分は少し残し(残さないと深爪になります)、まっすぐのラインで切りそろえ、両端のとがっている部分を少しやすりで削る程度がベスト。このような「爪の切り方」一つで、自力歩行を促す効果が得られます。ぜひ、習慣として取り入れてみてください。
いかがでしょうか。生活に簡単に取り入れられる足のケア、意識して習慣にし、家族にも教えてあげてくださいね。
笹倉さん、松尾さんからは、「足のケア」以外にも、免疫力を高めて感染を予防する「鼻呼吸」のお話もいただきました。夏風邪が流行る時期、次回にそれをご紹介させていただきます。
島根県出身。柏原看護専門学校を卒業、柏原病院での勤務経験を積み、
フットケアや代替え補完療法について精力的に学ぶ。
現在は「介護タクシー 猫の手」を起業。
看護のプロの目線から、かゆいところに手が届くような送迎や介助に尽力。
丹波市出身。柏原病院での勤務経験の中で、
「患者さんを楽にできないか」という想いを持ち、
笹倉さんにフットケアやセラピーを紹介、自らも学ぶ。
介護中の人が想いを話し、ほっと一息ついてもらえるような隠れ家サロンを持つのが夢。