こんにちは、インターンの水谷です。
横田さんのインタビュー中に、マイクの向こうから鈴虫の声が聞こえてきて、夏なんだなと思いました。
この日は、「坊主カフェ」についてのお話を聞きました。
まず、世の中には、「そう、あらなければならない感」というものがあるようです。
例えば、
テストの点数が悪い。→頭が悪い。→幸せになりにくい。(希望の大学へ行けない、就職できない)→死ぬ。こんな感じの縛りがいろんなところにある。
人生は、何か環境が変わるとよくなるのか。
受け取り方を変えられないって、すごくつらいんじゃないか。
「坊主カフェ」は、その苦しみの原因を解くための、「坊主カフェ」です。
2012年2月に発案され、3月に立ち上げられた「坊主カフェ」
横田さんがその生き方をいいな、と思っている空海の時代のお坊さんに比べると、今のお坊さんは滅多に「すごく」はありません。
あの方々は、教典のために海をわたって死んじゃうくらいな人たちです。
今のお坊さんは、そんなにすごくはありませんが、だからといって供養だけがお坊さんのホントの仕事ではない、という横田さんの考えがありました。
「坊主カフェ」のきっかけは地元のお坊さんと、墓石屋さんとのおしゃべりでした。横田さんはお坊さんからこんな悩みを聞きます。
「若手の育成、困ってるんですよー。もうね、甘いんですわー」
これにはお坊さん社会の難しい部分もあり、地方には兼業せねばやっていけないお坊さんが増えていることが根底にあるといいます。お坊さんが人の悩みの現場を見て、勉強する余裕や機会がないのです。
「坊主カフェ」は、まず、お坊さんに気づきを与える仕組みです。
人の迷いを聞き、お坊さん自身も悩みや知識、情報を出すことで、お坊さんの迷いも解消されていきます。
それが結果的に、人の悩みの解消への集中にもつながります。
お坊さんが、「機能」し始めるのです。
「坊主カフェ」は、月1回、どこかのお寺でひらかれます。
ちょっとしたお茶や珈琲、お菓子をいただきながら、
生死、喜怒哀楽、大切な人の死、妻、夫、子育て・・
居酒屋じゃ話せないけど、その空間だと話せてしまうような悩みを打ち明けます。
誰かのせいにするのではなく、一人一人の心のあり方を変えることで、
大きな仕組みを変えなくても、できることをやる人がきっと出てくる、その思いがここには込められています。
今の丹波市の、あらゆるところに張り巡らされた、考え方かもしれません。
(筆者情報)
水谷冬妃
今年は丹波とネパールへ行きたいです。