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切り抜き詳細

発行日時
2014-1-26 22:18
見出し
混乱の時期に市議会議員を出来るという幸せ
リンクURL
http://yokotaitaru.com/archives/602 混乱の時期に市議会議員を出来るという幸せへの外部リンク
記事詳細

何の因果なのか、僕がたまたま務めることになった2012年の12月から数えて、1年1ヶ月しか経過していないにも関わらず、大変な勢いで不正が明らかになっていく丹波市役所。僕が思うに、これは恐らく構造的な問題(っていうと何か政治家っぽいな。あはは)がかなり根深いなーという風に思います。

 

どんな風な構造なのかっていうと、例えば前にも説明した気がするけど、11月くらいに国交省の特別補正予算が出たとして、それが12月の議会でしか承認を得られないようなペースであったとする。しかし、その補正予算の支払い条件として、3月末までに工事を完了するものとするような規定が入っていたりする。そうなると業者の選定やら地元住民への説明などがあったりすると、その工事の着手から完了までが物理的に実現不可能な予定になったりするのだけど、それでも市に予算を引っ張ってこないといけない、という責任感があるもんですから、確実に予算を出してもらえるように書類上は調整しちゃうなんてことがあるわけですよ。

 

どういうことかというと、工事は3月末で終わってないけど、終わったという風にして完了の報告をするわけです。だけど、業者には7月末くらいまでに完了したらきちんと払うから、それまでは預かっておくからね、なんていう話をするってわけです。まずもってこれだけでも、無理があるものを調整しなくちゃいけない構造があります。

 

しかも、ここに住民に説明して納得を頂く必要があるものだとすると、工事の着工が遅れたりすることがあって、よくあることなんですけど土地の売却額を吊り上げようとして住民がゴネたりすると、業者が着工する時期が大幅にズレたりすることもあります。そうすると、いつから工事を始められるかが分からないので、業者も地元を納得させてもらわないと、仕事せずに待機しておかなきゃならないなんて構造もあるわけです。

 

予定していた着工スケジュールが遅れてしまうと、業者側にとっては収入が入ってくる時期が遅れるわけで、マジで死活問題なわけですから、これが市役所が上手に調整出来てないとなると、市役所側も申し訳ない気持ちになって、完了したことにして支払いまでしちゃうってケースもあったりして、これが水道部が某企業に対して行ってしまった不正支払いのケースです。個別で見ると、うーーん、心情的には分からんでもないけど・・・・、不正ですねえ。そんな話があるんです、現実にね。だから構造的なんだって思うのです。

 

こうしたことが丹波市にしかないかというと、確かめたことはないけど、きっと全国であり得る話だと僕は思うんですよね。なんか、国の制度のひずみだけが問題だとは一切思いませんが、それでも一定程度の原因となっているとは思うので、それは丹波市だけに課せられた厳しい条件なのではなくて、ほとんどの自治体が同じルールの中でオカネをやりくりしていると思うのです。

 

ということは、同じような問題も抱えながら、上手に隠蔽してバレてなかったり、そもそも問題だと思われていなかったりして、未だ表には出てきてないけど、いつかドーンと表に出てくるようなケースが全国のあちらこちらにあるような気がしてならないのです。そういう意味では、全国の中でも今は注目を浴びれるほどのハイペースで不正が噴出している丹波市ですので、これを構造的に解決していくことは、全国の自治体に先んじてやるべき非常に大切な取り組みだと言えます。残念ではあるけど、重要な課題への先進的な取り組みだと思うのです。

 

さてこういうある意味ではややこしいといえる場面に、責任ある立場で関わっているのが若干31歳横田親ですけども、心境としては「大変恵まれた時期に市議会議員をやらせてもらっていて、やっぱり僕ってホント運が良いな」と思っています。多くの人は同じ立場でそう思えないのかもしれませんが、僕は基本的に成長することや、対応力が高まることを心からの喜びにしているので、みんながなかなか立ち会えない場所に行けたり、見れない景色を見れたり、聴けない話を聴くことが出来るというのは、やはり非常に幸せなことだと思います。

 

問題が噴出していて「どうなっとんねん!!!」ということがドンドン続くと思いますし、これはそうならないといけない時期にまで来ている中で、市役所の幹部職員の方々も徐々に覚悟を決めつつあるのじゃないかと思います。「ああ、そうか。俺らの時代で膿を出し切らなきゃいけないんだな・・・、きっと。」とね。別に今の部長がすべて悪いわけじゃないんですよ、ほんとに。頭を下げているのは今の部長ですけど、構造を回して、今のような体制があることを容認したのは、これまでに幹部職員として活躍してきたお歴々なわけです。

 

ハッキリと申し上げますが、今の職員だけに罪を被せるのは間違っています。これまでの歴々だって、新聞を見て反省している人もいれば、胸を撫で下ろしている人もいるでしょうが、もしも「ああ、自分の時代にならなくて良かった」なんていう人が居たら、完全にそれは根性が腐っていると思います。他の人間が自分も手を染めてきた悪事や悪習を、このタイミングで断罪される事に対して、胸が痛まないとすれば悪党でしかないと断言します。

 

市役所は、退職してしまえば罪は問われませんので、これでスッキリ逃げ切ったようなものですから、本当にその構造だけは悪しき構造だと思います。こういう構造だからこそ、自分の代だけはややこしいことをせずに、不正を見逃して、次に爆弾のような案件を渡すようなことがありえてしまうという一因になっているんだと思います。

 

そういう意味では、僕ら市議会議員も「今まで何しとったんや!」と言われる時期であると自覚していますし、そこで「ついぞ最近議員になったばっかりやから、そんなもん知らんがな」なんていうつもりは毛頭ありません。

 

そして、これから断罪の時期に入る市役所幹部の方々も、「いや、そうは言われましても、これまでのことでして・・・」という言い訳をする人は居ないと信じていますし、したところで仕方がありません。もうこのタイミングで罪を背負うのが、僕らこの時期に市政に関わる人たちの責務なんだと覚悟し、やり切るのみだと思います。

 

いよいよ100条調査委員会も設置されました。不正を暴くとかそういうものではなく、不正の実態はどういったものであるか、そしてどんな構造で不正が生まれているのか、いつからそうなっているのか、その根本原因は何か、そしてどうしたら解決するのかというのを、代表した委員に預けることになります。もちろん私たちの会派からも代表して2名が調査委員に加わりますので、しっかりと調査に関わって頂き、必要な質問についてはこちらからも要望していくことになります。

 

ホンマに大変な時期です。でも、こんな貴重な体験、なっかなか出来ないもんです。こんなに成長を実感出来る環境に身を置けるのは、非常に幸せなことだと思っています。数多くの仲間にこの体験を共有し、次回の選挙に興味を持つ人がひとりでも増えるようにも働きかけていかなきゃな〜とも思っています。