店から最後の更新ができなかったので携帯から…。
惜しむ間もなく最終日までバタバタしていましたが、皆さまに寂しいと言って頂き、
小さなこの店も何かの役に立てていたんだなと嬉しく思っていました。
本当にありがとうございました。
私自身は、この店でやりたかったこと、自分にできることをすべてできましたし、
それらを受け入れて下さったたくさんの方々にお出会いできましたので
とても満足しています。閉店すると決めた時には、こんなにたくさんの人に囲まれて
終われるなんて思ってもいませんでした。理解ある大家さんに出会えて
自由にさせて頂き、閉店すると報告した時は、
女性ならではの嬉しいお言葉をかけて頂き、さすがの私もウルウルしました。
小さな小さなわたぼうしが風に吹かれて飛んできました。
この土地で芽を出し、根を張り、優しい街並の中で成長していきたいと思います…と
2005年春。
あらゆる面において相当な覚悟をもって挑みましたが、
不安材料だったことはすべて想定内で、そのかわり私が望んでいた数十倍、
いえ数百倍以上の出会いや喜びに恵まれ、会話の中のたくさんの言葉が
私の心に刻まれました。花屋の私がこんなにもたくさんの「もの」を頂いていいのかと
日々戸惑い、いったい私に何ができるだろうかと頭の中は常に店のことで
いっぱいで過ごしてきました。
私は大きな病気をしたことがなく、入院はもちろん鼻血を出したことすらありません。
それ故か、人の傷みや気持ちが分かってあげられないひどい人間だと自覚していました。
けれども、誤解を恐れずにあえて言うならば、
私はこの6年9ヶ月で自分の事をやっと好きになれました。
6年9ヶ月の間、この店を通じて体験したすべてのことに心から感謝しています。
この店で皆さまが与えて下さったこと、家族が与え続けてくれたものを
今度は自分が周囲の人に与えられるようになりたいと思っています。
あたり前の日々をあたり前と思わず、
あたり前のことをあたり前に一日一日を過ごす。
今日からそんな人生にしようと考えています。
今後のご注文等につきましては、きちんと決め次第ご連絡差し上げたいと
思っております。
最後になりましたが、これまでの多大なるご愛顧に心から感謝申し上げますとともに、
皆さまにとって素晴らしい一年になりますよう心よりお祈り申し上げます。
2012年 元旦