ペリカンチェアは、フィン・ユールが1940年にデザインしたラウンジチェアです
特徴的な曲線を用いたそのデザインから、フィン・ユールは「家具の彫刻家」とも呼ばれています
デンマーク出身のフィン・ユールは、王立アカデミー卒業後建築の道に進みましたが、独自の発想で家具デザインを追求していきます
このペリカンチェアは、ユールがアカデミーを卒業し、わずか6年後である28歳の時に、内閣職人ギルド展で発表されました
ペリカンチェアのユニークな形と頑丈な脚のシルエットは、当時としては非常に先鋭的で際立っていたといいます
しかし、量産する技術が追い付かなかったこともあり、当時商品化はされず、製造されたものはごくわずか。幻の椅子とされていました
それが、House of Finn Juhlにより復刻されたのは2001年。発表から61年後のことです
曲線が多用されたユニークなデザインから、増産が難しいとされていたフィンユールの家具ですが、ハウスオブフィンユールは独特なアプローチで最新の技術を取り入れ、量産化に成功しました
従来以上の品質を保ちながら、芸術作品やコレクターズアイテムではない「優れた家具」としてのフィンユール作品を製造し、現在でも発表当時と同じように、職人の卓越した手縫い技術により仕上げられています
ペリカンチェアの特徴である柔らかく有機的な形は、その名の通りペリカンが羽をふわりと広げているようです
ユール家具の特徴を色濃く表していてる独特なフォルムは、機能美に基づいたデザインが主流な時期だった当時のデンマークでは、なかなか理解がされず、反発感をもたれたり、揶揄されるようなこともあったそうです
ユール家具は、彫刻の様な美しいフォルムだけでなく、座り心地にも定評があります
ペリカンチェアの羽根の部分である背もたれが、ゆったりと身体を包み込み、安心感や落ち着き感をもたらします
大きな背もたれがあるだけでなく、ゆるやかに座面が後傾しているため、自然な形で身体をあずけることができるのです
中材にはラテックスが使われているため、沈み込みが少なくしっかりと身体を受け止めてくれます
また、座面奥行きはイメージに反して深すぎないので、小柄な方が座っても楽に腰掛けて頂けます
彫刻的なフォルムからイメージすると、デザインに重きを置いていて、座り心地は二の次と捉えてしまいそうになりますが、実はそうではなく、人間工学に基づいてデザインされているそうです
また、逆にユール家具の特徴であるこのフォルムは、座り心地を追求した結果とも言われています
そのため、発表当時のデンマークで主流であった、機能美を追求した家具デザイナーだったと言えます
フィン・ユールについてよく使われれる言い回しではありますが、「半世紀を経てようやく時代がフィン・ユールに追いついた」というのは過言ではないでしょう
商品名:FJ4001 ペリカンチェア
デザイン:Finn Juhl|1940
メーカー:|House of Finn Juhl
サイズ:W850×D800×H730|SH370mm
脚:オーク|ウォールナット|ブラックステイン|チーク
張地:ファブリック・レザー
価格:¥951,500~1,527,900(税込) ※仕様により異なります
その他:ボタンなし仕様もあります
画像商品
ボタン付き仕様|ウォールナット オイル|Rami#3030(GR.2)
¥971,300(税込)
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