
公益社団法人の日本木材保存協会が主催する木材劣化診断士の研修会に初めて参加。梅雨というのに真夏のうだる暑さの中、宇治市まで車で行ってみた。京都縦貫と京滋バイパスがつながったので2時間以内で行くことができた。
研修参加者はもちろん全員木材劣化診断士だが、木材関係者や防腐剤の薬剤メーカー、そして建築関係者というところだろうか。
もちろん講師は、京都大学農学部の藤井先生や横浜国立大学名誉教授の矢田先生。木材、害虫関係では有名な方々ばかりらしい。
調査場所は、山荘流というお茶の創始者が大正から昭和にかけて建てた茶道会の講堂や茶道を学ぶ建物の劣化具合を調査するというもの。重要文化財の指定を検討中とのことだ。
曹洞宗開山の祖、道元禅師の誕生の地?とも言われているらしい松殿山荘。劣化診断よりも、建物群の凄さに驚きだ!それにしても、昔の人の財力、能力、技術に驚くばかりでした。
最初に車で訪れてみると・・・こんな表示が・・思わず一度Uターンしてしましました。


創始者のお孫さんだという事務局の平岡さんに説明を受けた後、早速実施研修に
T1はシロアリの被害状態T3のほうがひどい!D1は腐朽菌被害やはりD3のほうがひどいということ。

いつも古民家で見ているシロアリの蟻道だ!

床下も調査!


調査もしながら建物を見学!

建物のジャンルがよくわからないが、むくりや反りの屋根

瓦もオリジナル

中はほとんど見ていないのだが、こんな茶室の天井も

こちらは、池上に立つ建物。当時は、池の水面がいくつかの色に輝いていたのかも?!

池の下から撮影!


眺望閣や大書院。中を見れなかったのは残念!



全盛期はどんなだったのでしょうかね?美術館もあったようです。


さて最後に、京都大学の藤井先生と横浜国立大学の矢田先生


藤井先生曰く「今後30年の長期優良住宅が、国の施策として唱えられているが、その木造の家を維持管理調査する人が少ない!木造住宅の着工数より多い建築士はいるが、30年の長期住宅を維持調査する人間がすくない!この木材劣化診断士はこれからもっと必要です!」とのことでした。