早く来い!と願って止まなかった盆休みだが、特別に立てたスケデュールがあるでなし、過ぎてしまえば平凡な4日間だった。
姉の初盆や盂蘭盆会などの法事、自治会の夏祭り(雨で本番は中止だった)などの合間に子どもの送り迎えやダッチオーブン、読書、少々の買い物に出かけたぐらい、あとは妻の目を盗み盗み(笑)ひんやりしたフロアで寝て暮らしたが、こんな風に送る盆もたまにはいいだろう。
これといったトピックもないので掲載する写真も、またダッチオーブン。
何もお盆でなくとも二日前に「パエリヤ」を作ったばかりではあるが、飽きもせず「タマネギの白ワイン煮」と「ローストビーフ」が今度のメニューだ。
タマネギ・・・は我が家ではもう定番で、特に夏の新タマネギで作るとフルーツのように甘くて美味い。
白ワインの酸味とあいまってまるまる一個ペロリといける。何よりシンプルで簡単なのがうれしいのである。
ローストビーフは多分火加減が全てだ。ダッチオーブンの下から炭火(弱火)、フタにも炭を乗っけて中火でおよそ20分。
ダッチオーブンで作るところがいかにもアウトドアで、夏の気分だ。
これでレストランより美味い(・・と信じる)ローストビーフの完成だ。お好みでミソ、しょう油、砂糖を練りこんだタレで食す。
さて買い物のメインは息子へのプレゼント。記念日でもお祝いでもない、「突発的」プレゼントだ。
ある日、読み古しの雑誌に掲載されていたのを見て次男はひとこと「おっ、これカッコいいやん」とつぶやいた。
時を経て受験勉強に忙しくなってきた息子は、模擬試験を受けるが時計がない不便をそれとなく訴えてきた。
そういえば18になる息子にプレゼントなんてしたことがあるだろうか?
そもそも誰かにプレゼントする習慣がワタシにはない。
あと半年ほどで親元を離れて暮らし始める息子に時計の一つぐらい買ってやってもバチは当たるまい。
衝動買いにまともな理由なんてない。あとから言い訳をくっつけ納得するだけだ。
・・・ということで noon のリストウォッチ。
息子はコイツを腕にはめて嬉しそうに天にかざして何度も何度も見ている。
オヤジはこみ上げる感情をかみ殺しその姿を眺めている。
三人の息子のうち長男はすでにこのリビングに居ない。家族が四人で暮らすお盆も今年だけでもう暫らくはないだろうから、
だから、わずかでも記憶に残るお盆を過ごせたことはワタシにとっては幸いだ。
この春思い切ってリフォームしたリビングは、またひとつ思い出を刻み込んだのである。