今回は春日町野山にあるデイサービス事業所「デイサービス・聖」様にお邪魔し、
栄建で建てていただいた建物についてインタビューさせていただきました。
お忙しい中、とても快くインタビューに応じていただきほんとうにありがたいがぎりでした。
それでは、どうぞご覧ください
Q. このたびは栄建で建物を建てていただき、ありがとうございました。
快適に過ごしていただけていますでしょうか?
A. そうですね。実際私どもの仕事でいえば、介護保険をつかった事業所ですので、古民家等を改 装してデイサービスを始められる所が多く、建物にたくさんの投資をして経営するような事業は 少ないとは思います。
あえて余所にはない木をふんだんに使った建物で気持ちよく過ごしていただけることはデイサー ビス・聖ならではの特徴に思っています。
Q. 材料の多くに地元産杉・桧をふんだんに使っていますが、利用者様には森林浴効果のようなも の、たとえば木の良い香りで心が癒されるなどの身体的変化はありましたか?
A. 建物を引き渡してもらったとき、最初にすごく木のいい香りを感じました。
毎日この空間で過ごしている中で、香りに慣れてくることもあり、 だんだんと感じることも少なく はなってきましたが、先日目の不自由な方が訪問された時「いいにおいがするなあ・・・」と言っ ておられました。
目が不自由で嗅覚を頼りに生活しておられる方のご意見は本当に真意なことなのかなあと思い ます。
Q. 部屋の断熱効果として、暖かさやエアコンの効きはどうですか?
A. 朝一番にエアコンをかけて、真冬はストーブを併用したりもしましたが、昼前くらいには電源を切 っても暖かさが持続していたように思います。
日当たりが良いのも要因の一つですが、保温効果があると感じています。
Q. 畳スペースを小上がりにして積極的段差を設けられたわけですが、使いにくいことはありました か?
A. 実際おうちで生活されている方は間違いなく何らかの段差のある生活をされていますのでそこ に段差があることを認識されていれば、段差の乗り降りもひとつのリハビリとすることが出来ま す。ああゆう形で段差があるほうが、まるっきりフラットにしてしまうよりも、立ったり座ったりが非 常に楽であると思っております。
Q. 洗面所を桧の板貼りとさせていただきましたが、ビニールクロス仕上げより、湿度が下がってい ると感じられますか?
A. 実際は湿度より、木が水分を含むことによって木のいい香りがしてくるので、木が呼吸している 実感と癒しの効果が大きいです。脱臭の効果もすごく高いので、脱臭スプレーを使ったりするこ とがないので、非常に助かっております。
Q. ユニットバスの使い心地で、今回は家庭用のユニットバスを介護仕様(手すりを全面に取りつけ る等)にされて使用されていますが、不都合はなかったでしょうか?
A. 想定内であり、特に問題はなかったです。私の個人的な意見で言わせてもらうと、昔のタイル 貼りのお風呂との暖かさの違いは格段にちがい、寒さをまったく感じないこと、すべりにくい床で あること、掃除のしやすさなど、ユニットバスにして非常に良かったと思っています。
Q. 入浴はご利用者様おひとりでされているのでしょうか?
A. 入浴は介助者が付き添っております。デイサービス・聖でのご入浴は、基本立ち座りが出来る 方となっていますので、重度の介護を必要とされる、たとえば回転台であるといったような介護 用品は必要な時のみの設置としております。
利用されるかた本人様にとってはつらいことなのかもしれませんが、デイサービスのような事業 所では「リハビリ」という視点を持つことが大事で、生活の動作をひとつのリハビリとしてとらえて おります。おうちでの生活とあえて同じようにさせていただき、こちらで支援をしていくということ を行っています。
Q. 洗面化粧台とトイレは支障なくご利用いただいていますでしょうか?
A. 全員が車椅子で生活されているわけではないので、全員の方に支障があるわけではないので すが、デイルームに付属されている洗面所については車椅子の方の利用は困難だったのかな あと思います。しかし、トイレ内手洗いにおいては車椅子の方でも楽に使用してもらえますの で、そのあたりでカバーしています。あと有りがたいのは、トイレ手洗いもお湯がでることで、あ たたかいお湯で手が洗えることは非常によろこんでいただいております。
Q. 厨房についてですか、広さやレイアウトはどうでしたか?
A. 厨房の広さについては全然問題ないです。最大20名分くらいまでの食事の提供ですので広さ は十分にあったと思います。ひとつ欲をいえば出入り口の間口をもう少し大きくとればよかった なと思います。実際にやってみないとわからない点でしたので、また今度こうゆう機会があれ ば、活用していきたいなと思います。
ここで利用者様も同席していただいていましたので、インタビューさせてもらうことにしました。
Q. 建物の印象、雰囲気はどのように感じられましたか?
A. 「いいですよ!」「スッキリしている」「ゆうことないですわ♪」など、称賛のお言葉いただきました。
Q. 建物のなかで不便、不都合を感じられたことはありませんでしたか?
A. 「便利にしてあるので大丈夫ですよ」「良いとこで過ごさせてもらってもったいないおもてます」
こちらこそありがたいお言葉です。どうもありがとうございます。
Q. 少しむずかしい話になってしまうかもしれませんが、今後高齢者が増える中で福祉住環境整備 の必要性も高くなってくるかと思いますが、建築の分野においては、どのようなことが最重要に なるでしょうか?
A. 私どもの事業所では在宅者の介護を中心におこなっているわけですが、単純に考えて「バリア フリー」というのは自然な感覚なのかもしれませんが、すべての障害をなくしたからといって、そ れが快適な生活なのかといえば、そうではない。
快適な生活が送れる介護付きの事業所に入りたくても入れない高齢者の方は、在宅での生活 を強いられることとなり、衣食住すべてを家で行うこととなれば、食べることはまだ何とかなるの ですが、お風呂は一つの問題になってくると思います。
訪問入浴サービスというものもありますが、家でお風呂に入ることで、浴室でのバリアフリーは 大事にはなってきます。新たに建てるというよりも「介護リフォーム」の分野は今後確実に必要 なものとなってきます。
個人の状態に合わせて、全ての障害をなくすようにするのではなく、生活の上でのリハビリとし ての視点をもち、必要な箇所をリフォームしていくことが大事だと思います。
費用面でのことでは難しい点もあるとは思いますが、段差解消は手軽に出来る面もあるので、 より障害になると思われる、間口を広くするといったことに重点を置くほうが良いのではと思いま す。
Q. 最後にデイサービス聖様の今後の展開、考えられていること、アピールなどありましたらよろしく お願いします。
A. 私どもの事業所では「富山型デイサービス」(お年寄りから子供たちや障害を持った方まで自由 に利用できるデイサービス)を行っております。それは継続していきたい。その中で子供や障害 を持つ方がいることで気分を害されることがあったりする可能性もあるかもしれませんが、その 弊害が打ち消されるくらいの効果はあきらかにあります。子供が自然に近くで遊んでいたり、障 害を持つ方になにかしてあげたいというような気持ちが芽生えたり、自分から何か出来る、自立 する気持ちを持つことが出来ます。気楽に自由に過ごしてもらうことを大切に、末長くこの事業 所を続けられたら・・・と思っています。そのためにこの空間が非常に役に立っております。
今回、お忙しい中、貴重なお時間をいただき、ありがたいご意見をたくさんいただきました。
利用者様もみなさん、本当にリラックスされていて、楽しそうに過ごされていました。
帰りがけ見せて頂いた利用者様の一日の記録「ひじり日記」には楽しそうに笑顔で過ごされている 方々の写真が掲載されており、真心のこもったサービスに脱帽しました。
これからの高齢化社会への工務店としての対応のヒントもたくさんいただき、非常に勉強になりま した。つたないインタビューで申し訳なくおもっていましたが、スタッフの皆様に笑顔で迎えられ、デ イサービス・聖を利用される方々の気持ちが少しわかったような気がしました。
ほんとうにありがとうございました
栄建では、プラン提案や見積りを無料にて行っております。
住まいの事なら何でもお気軽にお問い合わせください。