『熊本地震による木造建築物の被害調査報告会』を聴講しました。
建築学会の近畿支部木造部会よる調査と報告です。
改めて、日本史上、最大級の地震であることを感じました。
・震度7が2回、震度6が4回、熊本地方の狭い範囲で起こっています。
(もう1回、震度6が起こってますが、これは阿蘇地方に分類されています)
・地表地震断層の変移量が最大で2.2m(阪神淡路大震災の、野島断層が2.1m)
・震度6の発生範囲が約50km
(これは阪神淡路大震災より少し狭い感じですが、その分、狭い範囲に集中して
いたということで、建築物にとっては厳しい地震ですね)
などなど、たいへんなことが起きていたと、改めて怖くなりました。
建物の被害で一番驚くのが、建物の移動、柱脚の移動量です。
石場建とか、土台が礎石に緊結されていないとか、伝統工法の
建物が50cm以上も、動いているんです。
飛び跳ねた、ってことでしょうか?
参加者の皆さんは、この、伝統工法の建築物の被害や耐震要素の
挙動、それに柱脚に、特に興味がおありの様子で、ここに質問が多く、
議論が盛んでした。
私としては、築15年未満の現代木造の被害について、
どの程度?なぜ?今後の対策は?
など、お聞きしたかったんですが。
まだまだ、これから分析や研究がされるようです。
注目しましょう、伝統建築にも、現代建築にも、木造に注目しましょう。