石戸山から岩屋山へ向かう。
今にも降りそうな雲行きに足もおのずと速くなる。
石戸山から石龕寺は2100m。
100mごとに標識が立っている。
岩屋山は岩尾城のあったところで、堀切を3つ越えていく。
最後の堀切からは急な斜面を登り、山頂に着く。
山頂には、熊野権現と白山権現が祀ってある。
古い城跡だが、南側のほとんどは削り取られ、山頂部は狭くなっている。
鎖が張り巡らされ、高山を覗くと絶壁。
「危ないわぁ!」
木が育ち、眺望は以前より悪くなっているように思う。
木の間から南方面を眺める。
香川マラソンコンテストのCQが小豆島から出ているので、父たぬきが応答している。
ここでお昼にし、堀切まで戻って、鉱山跡へ向かう。
急な斜面を下ると、金屋鉱山跡である。
以前来た時にもあったブルドーザーやトラックがそのまま置いてある。
陶石に使うカオリナイトや輝緑岩の鉱脈があるらしい。
昭和50年に閉鉱とある。
働いていた人たちが休んでいた小屋もまだ残っている。
岩屋山と鉱山跡でタイムスリップしたような気分になっていたが、山道を歩き現在に戻る。
鉱山跡から15分ほどで鉄塔のある頭光嶽に着く。
北に岩屋山と石戸山。
西には、笠形山と・・・
千ヶ峰、篠ヶ峰。
黒い雲はどこかへ行き、再び初冬のやわらかな陽ざしが戻ってきた。
頭光嶽からは尾根をはずれ、石龕寺の奥の院へ下る。
鐘楼で鐘を撞かせていただく。
役行者像
岩窟の前に造られた奥の院
石龕寺の名は、この岩窟からきているという。
蔵王権現
・・・と順にお参りし・・・
将軍屋敷跡へ。
足利義栓もこの景色を見たんだろうか・・・。
奥の院から石龕寺へ下る。
ところどころに金属製の手すりが設置してある。
町石だろうか。
寺坂道にも町石があるので、その一つかもしれない。
本堂にお参りすると、若いご夫婦がお子さんを連れて来られている。
紅葉の季節は終わり、このご家族だけ。
石龕寺は紅葉のお寺として有名で、11月には紅葉祭りが行われる。
すでにそのシーズンは終わっているが、一本だけ散らずに待っていてくれた。
仁王門へ歩く。
手前にたくさんの石仏。
国指定のものもあるようだ。
柔らかなお顔の石仏を見ていると心が和む。
仁王門
国指定の重要文化財の仁王さん
ガイドを聞くと、定慶作だそうだ。
駐車場にあるハイキングコース図。
いろいろと見どころの多いコースである。
岩屋の集落から振り返ると、半分以上削られた岩屋山。
丹波には岩屋山が3つあるが、ここはあまり知られていない。
最近、城跡が脚光を浴びているが、ここが完全な姿で残っていたら・・・、と思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
終わります。
長々とおつきあいくださりありがとうございました(^^)/