三重嶽登山口の標柱から植林の中を歩きはじめる。
急な斜面にロープが垂らしてある。
薄い踏み跡をたどって尾根に出る。
しばらく植林の中を歩き、そろそろ急な登りになるな、と思っていたら、前を行く父たぬきが
「おー!」と声をあげる。
ピンクのシャクナゲの花がまだ咲き残っている。
満開の頃はどれほど美しかったのだろう!
シャクナゲ薮という贅沢な呼び名を口にしながら、あいだをくぐっていく。
盛りは過ぎているが、まだきれい!
ウスギヨウラクがかわいい花をぶら下げている。
一見、ドウダンツツジのように見える。
この形がなんともかわいい。
左に、先日歩いた落合からの尾根が見える。
「あの尾根よさそうですね。」と話していたところを、今歩いているのだ。
傾斜が緩むとシャクナゲはなくなり、ブナが多くなる。
こちらのブナは曲がったものが少なく、まっすぐに育っている。
三重嶽が北西の季節風を遮ってくれるからだろうか。
「ええとこやなあ。」
深呼吸をしてブナの新緑を楽しむ。
本谷橋からの道と合流すると、踏み跡が明瞭になる。
10:00 三重嶽山頂着。
先日のようにガスってはいないものの、霞んで遠望はきかない。
それでも、伊吹山が琵琶湖の上に浮かんでいるのが見える。
南には、蛇谷が峰や武奈ヶ岳が並んでいる。
北には、大御影山が見える。
次は、あそこまで歩くのだ。
「ゆっくりしよか。」という父たぬきに
「今日はロングやから、ゆっくりできへんよ。」
と、少し休んで、大御影山へ向けて出発する。
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続きます(^^)/