三角点からさらに先に進むと、展望のいい尾根の先端に出る。
「そういうたら、前もここまできたねえ。」
記憶が少しずつ蘇ってきた。
展望が良くなっている。
男性が一人、景色を眺めながらお弁当を食べておられる。
ラベンダーパークから登ってこられたそうだ。
鉄塔の巡視路が登山道になっているのだろう。
杉原谷の向こうにまたに山と千ヶ峰。
天気が良くなって展望が徐々によくなってきた。
またに山と千ヶ峰の間にある市原峠の向こうに白い山が見える。
平石山あたりだろうか。
単独男性は、「お先に。」と大井戸山頂の方へ向かわれた。
ラーメンと食後のコーヒーをいただき、我々も出発することに。
時計を見ると、1時半を過ぎている。
尾根の途中から、北に三国岳や粟鹿峰がよく見える。
もう少し早く天気が良くなっていたらなあ。
篠ヶ峰も暖かそう。
地籍三角点から清水坂へ尾根を北へ歩く。
大きな岩を巻いて歩く。
大井戸山周辺は岩が多い。
こんな尾根やったかなぁ?
父たぬきが指し示す方を見ると、岩陰にヒカゲツツジ。
大きな群落ではないが、所々に自生している。
清水坂南の706mピークに高年低山会の標識が立っている。
ピークから東へ尾根を下りるようだ。
(
地図の黄色い線)
P706から下りたところが清水坂である。
西へ下りると清水、東は三原、北へ歩くと竜ヶ岳である。
峠のお地蔵様に出会うのは何回目だろうか。
石の祠の中で静かに佇んでいる。
2年前に尾根を挟んだ地域で交流会があり、その時に峠道が整備されたようだ。
交流会を記したプレートが残されている。
里山の会や高年低山会によって付けられたテープや標識のある道を下る。
古い石垣が峠の歴史を伝えている。
峠から30分ほどで登山口におりたつ。
これなら取り付きを間違うことはない。
ずいぶん前に清水坂を登ろうとして全く違うところを登ったことがある。
加美区と氷上町をつなぐ県道78号丹波加美線の工事が行われている。
昨年7月、清水坂トンネル(仮称)が貫通し、完成が待たれるところである。
初夏、ヒメボタルの生息する内尾神社の前を歩き、舗装路から細見池へと戻る。
細見池に戻ると冬の午後の柔らかな陽ざしで水面がキラキラと輝いていた。
植林の多い山域だが、いろいろ変化のあるコースだった。
夏はヤマビルの多いところなので、暑くなる前にもう一度歩いてみたい。