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発行日時
2017-4-24 8:56
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記事詳細
 今年の桜の開花は昨年に比べると十日ほど遅かった。年々早くなっていたので、各地の入学式で桜が満開というのはベストだったのかもしれない。  名古屋でようやく開花宣言のあった日、東京から三重大学に入学する孫のユウジンとその母が我が家へ。学生アパートへの引っ越しの荷物は、すでに東京からダンボール七個分を送り、我が家からは布団と、かつて息子が使った机と椅子、テレビなどを車に積み込み運ぶことに。娘と私でワゴン車に乗るだけの荷物と共に出発。ユウジンは電車で津へ向かう。大渋滞の中、三時間かけて学生アパートに着く。築三十年の二階建てアパートの家主は六十代、とても親切な人で助かる。家賃は月一万という破格値、親から受け継いだ物件なのか、ボランティアとしか思えない値段だ。台所が二畳と押入れ付の六畳、昭和の匂いのする建物。受け渡しが終わってから、届いた荷物以外に必要なものを買いに行く。  二十五年前、長男が東大阪でひとり暮らしを始めたとき、本人と荷物を送った帰り道、急に寂しくなり号泣してしまったことなどを思い出す。運転しながら「よし、よし」と私の頭を撫でて慰めてくれた夫。母親にとって、息子というのは恋人に近い存在なのかもしれない。さて、ホームセンターで色々物色していると、同じように娘や息子と両親が生活用品を買い物している姿に遭遇。みんな子どもの自立のために一生懸命だ。  旅立たせなくてはならないと想いつつ、娘が息子ロス症候群にならなければいいが、と祈るばかりだ。